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今月の主題 慢性閉塞性肺疾患 技術解説
呼吸困難評価法の進歩
著者: 寺本信嗣1
所属機関: 1山王病院内科/国際医療福祉大学臨床医学研究センター
ページ範囲:P.735 - P.739
文献購入ページに移動 息切れ(呼吸困難)は,最も頻度が多い患者の自覚的症状であり,治療する医師,呼吸療法士,看護婦の側が,客観的に実地臨床の場で評価することが大切である.最もよく用いられるのはFletcher,Hugh-Jonesによる呼吸困難度分類による間接評価である.しかし,多くの患者はF-H-J分類のⅡ~Ⅲ度に属し,大まかな分類しかできない.最近は,Visual analogscale(VAS)やBorg scaleによって呼吸困難の程度を評価し,スコア(点数)化が行われている.しかし,呼吸困難は不安などの精神状況や他の要因に影響されるため,スコア化した呼吸困難度を運動量,換気量,歩行距離などで基準化することが大切である.さらに,呼吸数,寒冷刺激など「呼吸困難」の形成に関与する因子を一緒に記録しておくことで情報の有用性が高くなる.
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