icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻7号

2000年07月発行

文献概要

今月の主題 慢性閉塞性肺疾患 技術解説

換気/血流不均等の評価法

著者: 山口佳寿博1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科学教室

ページ範囲:P.740 - P.746

文献購入ページに移動
 肺におけるガス交換を規定する最も重要な因子は肺内換気/血流比(VA/Q)分布である.このVA/Q分布が何らかの肺疾患の存在によって異常(VA/Q不均等分布の増大)になると肺内ガス交換効率が悪化し低酸素血症が発現する.その意味でVA/Q分布異常は日常臨床の場で低酸素血症の原因として最も重要な機能的因子と考えることができる.本項ではVA/Q理論を理解するうえで必要な肺末梢の解剖学的構造,ガス交換の定量的表現,VA/Q分布の臨床的評価法ならびに各種肺疾患における具体的VA/Q分布について考察するものとする.複雑なVA/Q理論を言葉だけで記述すると間違って理解してしまう危険性があるため最低限の数式を用いた.VA/Q理論の本質をなるべく平易に解説したつもりであるので何とか最後まで読んでいただくことを切望する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?