icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査44巻7号

2000年07月発行

文献概要

今月の主題 慢性閉塞性肺疾患 話題

包括的内科治療とステロイド投与

著者: 植木純1 高橋伸宜1 福地義之助1

所属機関: 1順天堂大学医学部呼吸器内科

ページ範囲:P.768 - P.770

文献購入ページに移動
1.はじめに
 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,multi-organ-system diseaseとされ1),包括的に対応する必要がある病態である.一方,呼吸困難感の軽減,HRQL (health related quality of life),ADL(activity of daily living)の改善,急性増悪の予防など治療,管理に際しても,種々のアプローチ法を組み合わせた包括的な治療の展開が必須となる2).学際的医療チームによる多次元の医療サービスを提供する包括的治療の重要性がわが国においても広く認識されているが,包括的プログラムを実践できる環境にある施設が決して多くないのが現状である.
 COPDのステロイド療法に関しては,わが国および欧米で発表されたCOPDの診断と治療に関するガイドラインにおいて,一定の基準が示された3~6).ただし,研究データの裏付けが必ずしも十分でなく,今後さらなる検討が必要とされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?