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シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編
早老症 2.Rothmund-Thomson症候群
著者: 北尾紗織1 古市泰宏1
所属機関: 1エイジーン研究所
ページ範囲:P.785 - P.793
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Rothmund-Thomson症候群(RTS)は,幼少期に皮膚の異常が現れ,発育不金,種々の早期老化症状,異所性発癌(特に骨肉腫)を伴う劣性遺伝性の疾患である.皮膚の症状は,紅斑,毛細血管拡張症,角化症を伴っており,Bloom症候群(BS)やFanconi貧血症の患者の皮膚症状によく似ている.近年,数例のRTS患者ではヒト第8染色体トリソミーなどの染色体異常が見られることから,染色体不安定性を伴うことが知られていたが,このほかには統一した診断基準が確立されていなかった.昨年,このRTSの原因遺伝子の1つが,RecQ4ヘリカーゼであることが明らかになり,遺伝子診断が可能となったため,広範な症状を含むRTSのうち,RecQ4遺伝子の変異によって発症する患者に統一した診断基準をもたらすものと思われる.
Rothmund-Thomson症候群(RTS)は,幼少期に皮膚の異常が現れ,発育不金,種々の早期老化症状,異所性発癌(特に骨肉腫)を伴う劣性遺伝性の疾患である.皮膚の症状は,紅斑,毛細血管拡張症,角化症を伴っており,Bloom症候群(BS)やFanconi貧血症の患者の皮膚症状によく似ている.近年,数例のRTS患者ではヒト第8染色体トリソミーなどの染色体異常が見られることから,染色体不安定性を伴うことが知られていたが,このほかには統一した診断基準が確立されていなかった.昨年,このRTSの原因遺伝子の1つが,RecQ4ヘリカーゼであることが明らかになり,遺伝子診断が可能となったため,広範な症状を含むRTSのうち,RecQ4遺伝子の変異によって発症する患者に統一した診断基準をもたらすものと思われる.
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