文献詳細
シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編
文献概要
はじめに
精神疾患は,精神分裂病と躁うつ病などのいわゆる精神病をはじめとして自閉症,学習障害など小児期の疾患,血管性痴呆やアルツハイマー病など老年期の疾患,アルコールや覚醒剤などへの薬物依存まで広く範囲は及ぶ.それぞれに特異的な疾患過程が想定され,遺伝子のかかわりについても研究が進んできている.躁うつ病や精神分裂病については,家系研究,双生児研究,養子研究などの臨床遺伝学的研究の成果から遺伝的素因が存在することが明らかになっているが,現在のところ遺伝子診断はできない.本稿では精神分裂病,感情障害について分子遺伝学的研究の現状と遺伝子診断の課題・可能性を述べる.
精神疾患は,精神分裂病と躁うつ病などのいわゆる精神病をはじめとして自閉症,学習障害など小児期の疾患,血管性痴呆やアルツハイマー病など老年期の疾患,アルコールや覚醒剤などへの薬物依存まで広く範囲は及ぶ.それぞれに特異的な疾患過程が想定され,遺伝子のかかわりについても研究が進んできている.躁うつ病や精神分裂病については,家系研究,双生児研究,養子研究などの臨床遺伝学的研究の成果から遺伝的素因が存在することが明らかになっているが,現在のところ遺伝子診断はできない.本稿では精神分裂病,感情障害について分子遺伝学的研究の現状と遺伝子診断の課題・可能性を述べる.
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