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新たな視床下部ペプチド オレキシン
著者: 伊達紫1 中里雅光1 松倉茂1
所属機関: 1宮崎医科大学第3内科
ページ範囲:P.1023 - P.1026
文献購入ページに移動オレキシンAは33アミノ酸より成り分子内に2か所のS-S結合を持つペプチドで,オレキシンBは28アミノ酸より成る直線状のペプチドである(図1).いずれもC末端がアミド化されている.オレキシンA,オレキシンBは単一遺伝子よりコードされ,46%のアミノ酸相同性を持ち,脳に特異的に発現している.オレキシンAはヒト,ラットおよびマウスでアミノ酸構造が完全に保存されており,一方オレキシンBはラットとマウスにおいては同一だが,ヒトでは2残基異なっている(図1).オレキシン受容体(OXR)にはオレキシンAに対する親和性がオレキシンBに対する親和性より約100倍高いOXR 1と,両ペプチドに対する親和性がほぼ同程度であるOXR 2との2つのサブタイプがある2).これらの受容体もオレキシン同様脳に特異的に発現しており,オレキシンが中枢神経系の調節ペプチドとして機能していることを示唆する.
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