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今月の主題 サイトカイン・ケモカイン 症例
サイトカインによるSIRSの臨床評価
著者: 桑田絹子1 広田昌彦1 小川道雄1
所属機関: 1熊本大学医学部第二外科
ページ範囲:P.77 - P.80
文献購入ページに移動全身性炎症反応(Systemic inflammatory re-sponse syndrome;SIRS)はすべての医師や看護婦がバイタルサインとして日常把握し,熱型表に記録しているもので,診断される病態である.SIRSは将来臓器障害を合併する可能性のある患者を見分けるサイン(warning sign)として重要であるばかりでなく,侵襲を受けた生体の反応をサイトカイン反応などをとおして理解する概念としても重要である.また近年SIRSに加えて,サイトカイン反応が抑制されたCARS(compensa-tory anti-inflammatory response syndrome)という概念も提唱され,侵襲に対して生体がその恒常性を保つために防御反応を惹起するメカニズムが少しずつ明らかになってきている.
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