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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻11号

2001年10月発行

文献概要

特集 超音波検査の技術と臨床 Ⅲ.循環器

9.動脈硬化症

著者: 谷口信行1

所属機関: 1自治医科大学臨床検査医学

ページ範囲:P.1403 - P.1406

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 動脈硬化症は,加齢とともに発生する血管の病理学的な変化である.その発生には高コレステロール血症などの脂質代謝,高血圧などとの関係が強く,これまでに多くの研究がある.
 動脈硬化の病理学的変化は内膜の変化から始まり,進行とともに壁が徐々に肥厚し内腔の狭窄をきたす(図1).最も初期の変化は,血中の単球由来のマクロファージが内膜に付着しLDLを取り込むもので,組織学的には生後8か月にはすでに半数近くに認められると考えられている.その後,思春期から40歳までには脂肪線条が内膜およびその表面にでき,これらが進行するとプラークとなる.そのなかで脂質に富むプラーク(lipid-rich plaque)は表面が破壊されやすいためunstable plaqueと呼ばれ,急性心筋梗塞(急性冠症候群)との関連が深い.一方,線維性成分に富むfibrous plaqueは安定(stable plaque)であると考えられている(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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