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特集 超音波検査の技術と臨床 Ⅳ.腹部
5.門脈血流
著者: 川崎俊彦1 工藤正俊1
所属機関: 1近畿大学医学部消化器内科
ページ範囲:P.1431 - P.1435
文献購入ページに移動はじめに
肝硬変症や劇症肝炎,術後肝不全など様々な肝疾患の病態を把握するには,肝血流量の正確な測定が不可欠である.肝臓は肝動脈と門脈の2重の供血路をもつ,ユニークな臓器である.門脈は酸素分圧こそ肝動脈より低いが,血流量は肝動脈の2~4倍であり,消化管より肝へのホルモン伝達も担っていると考えられるため,その動態の把握は肝動脈以上に重要である.
超音波ドプラ法を用いた血流計の臨床応用が始まると,層流であり定常流に近い門脈系の血管の血流量は,体外よりかなり正確に測定できるようになった1).
肝硬変症や劇症肝炎,術後肝不全など様々な肝疾患の病態を把握するには,肝血流量の正確な測定が不可欠である.肝臓は肝動脈と門脈の2重の供血路をもつ,ユニークな臓器である.門脈は酸素分圧こそ肝動脈より低いが,血流量は肝動脈の2~4倍であり,消化管より肝へのホルモン伝達も担っていると考えられるため,その動態の把握は肝動脈以上に重要である.
超音波ドプラ法を用いた血流計の臨床応用が始まると,層流であり定常流に近い門脈系の血管の血流量は,体外よりかなり正確に測定できるようになった1).
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