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文献概要
今月の主題 酸化ストレス 話題
再灌流による組織障害―再灌流心筋障害
著者: 林秀晴1
所属機関: 1浜松医科大学第3内科
ページ範囲:P.302 - P.305
文献購入ページに移動1.はじめに
再灌流による組織障害は,脳,肝臓,骨格筋を含む種々の臓器で報告されているが,本稿では心筋における再灌流障害に関して概説する.急性心筋梗塞患者で冠動脈内の血栓が自然溶解したり,異型狭心症患者で冠動脈の攣縮(spasm)が解除すると,血流の再開により再灌流が起こる.近年,急性心筋梗塞症の治療として,冠動脈バイパス手術のほかに血栓溶解療法やバルーンカテーテルを用いた冠動脈形成術(percutaneous transmural coronary angioplasty; PTCA)による再灌流療法が一般化している.このため,血流の再開が心筋や血管に却って障害をきたす再灌流障害の発生機構の解明とその対策が,重要な課題となっている.
再灌流による組織障害は,脳,肝臓,骨格筋を含む種々の臓器で報告されているが,本稿では心筋における再灌流障害に関して概説する.急性心筋梗塞患者で冠動脈内の血栓が自然溶解したり,異型狭心症患者で冠動脈の攣縮(spasm)が解除すると,血流の再開により再灌流が起こる.近年,急性心筋梗塞症の治療として,冠動脈バイパス手術のほかに血栓溶解療法やバルーンカテーテルを用いた冠動脈形成術(percutaneous transmural coronary angioplasty; PTCA)による再灌流療法が一般化している.このため,血流の再開が心筋や血管に却って障害をきたす再灌流障害の発生機構の解明とその対策が,重要な課題となっている.
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