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今月の主題 高齢化 総説
老化に関連する遺伝子
著者: 鍋島陽一1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科腫瘍生物学
ページ範囲:P.359 - P.364
文献購入ページに移動 老化に伴う疾患を克服することは人類の有史以来の願望であり,多くの試みが続けられており,老化現象の理解は急速に深まっている.その成果として,①テロメア長を伸長させるテロメラーゼが同定され,テロメア長が閾値以下になると染色体の不安定性,細胞分裂の停止が誘導されること,②早期老化症の原因遺伝子はRecQ型DNAヘリカーゼファミリーに属しており,その欠損により染色体が不安定化し,老化症状や癌を引き起こされること,③早期老化症状を呈するklothoマウスが樹立され,β-グルコシダーゼファミリーに属する原因遺伝子が同定された.
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