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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻4号

2001年04月発行

文献概要

今月の主題 高齢化 技術解説

高齢者のストレス応答

著者: 東監1

所属機関: 1産業医科大学

ページ範囲:P.371 - P.376

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 加齢に伴う老化現象の1つとして外部環境の変化に適応する能力が低下することが挙げられる.ヒト,ラット,およびヒト正常培養細胞などで,熱ショックに対してHeat shock protein(HSP)とそのmRNAの発現,あるいはHSP遺伝子の転写因子(HSF)の活性化などが加齢とともに徐々に低下することが示された.加齢につれてHSFが減少するのではなく,その活性化の段階が年齢とともに低下する.加齢とともに細胞内のレドックス状態が変化すること,あるいは異常蛋白質の増加などがHSFの活性化低下に関連した因子である可能性が示摘されている.高齢者におけるストレス応答とアポトーシス,および老年期に起こる神経退行変性疾患の発症におけるHSPの功罪についても言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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