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学会だより 第39回日本臨床細胞学会秋期大会
世紀にかける橋Millennium brige―臨床細胞学の今世紀の到達点を示し,21世紀の展望へつなぐ
著者: 都竹正文1
所属機関: 1癌研究会附属病院細胞診断部
ページ範囲:P.451 - P.451
文献購入ページに移動 第39回日本臨床細胞学会秋期大会は,埼玉医科大学病理学教授高濱素秀会長のもとで,2000年11月17日,18日の2日間,埼玉県大宮市の大宮ソニックシティにおいて開催された.大会のスローガンとして"世紀にかける橋Millennium bridge―臨床細胞学の今世紀の到達点を示し,21世紀の展望へつなぐ"を掲げ,特別講演3題,要望講演2題,教育講演,会長講演,シンポジウム2題,教育シンポジウム1題,ワークショップ9題,一般演題323題,スライドセミナーおよびランチョンセミナーと20世紀最後を飾る盛りだくさんの内容でした.各講演とも形態を中心とした細胞診断学の20世紀の総まとめと21世紀への取り組み方の提言でした。個々の腫瘍の遺伝子発現パターンが把握できるようになった現在,その情報に基づき,個々の患者・腫瘍に最適の治療法が選択できるようになってきました.これは臨床にとって最も重要な情報となり得るものです.また,悪性度判断もある程度可能となり,形態診断は不要になるだろうと唱える人もいます.しかし,形態の中にこそ細胞や組織の本態が最もよく表現されることもあり,形態診断学は将来とも必要と考えている人が大半でしょう.細胞診は迅速性,簡便性,経済性に優れた検査法であり,さらに正確性,安定性,再現性を実現させるには遺伝子発現レベルの情報を参考にした新しい診断基準を確立してそれを細胞診にフィードバックすることが必要です.
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