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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻8号

2001年08月発行

文献概要

今月の主題 薬剤耐性菌をめぐる最近の話題 いま話題の耐性菌

クラリスロマイシン耐性Helicobacter pylori

著者: 山口勝1 川上由行2 小穴こず枝2 勝山努1

所属機関: 1信州大学医学部附属病院中央検査部 2信州大学医療技術短期大学部衛生技術学科

ページ範囲:P.851 - P.856

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 Helicobacter pylori (H.pylori)感染による慢性の胃・十二指腸潰瘍は,その除菌による治療効果が極めて高いことから,抗菌薬とプロトンポンプ阻害薬を組み合わせた多剤併用療法が積極的に行われるようになった.しかしながら,除菌不成功例においては,薬剤耐性菌の関与も少なからず取りざたされている.
 除菌治療に際して使用されるクラリスロマイシン(CAM)は,その耐性菌の出現率も10%前後と高率であり,除菌治療前に医師はその情報を得ておくことが望ましいと考えられる.
本稿においては,H.pyloriの概要について解説したうえで,CAM耐性のH.pyloriについて,その耐性機構および分離菌動向の現状を示し,現在挙げられている問題点について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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