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文献詳細

雑誌文献

臨床検査45巻8号

2001年08月発行

文献概要

今月の主題 薬剤耐性菌をめぐる最近の話題 話題

アマンタジン耐性インフルエンザウイルス―特に本邦のアマンタジン耐性株出現状況

著者: 斎藤玲子1 押谷仁1 鈴木宏1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科国際感染医学講座公衆衛生分野

ページ範囲:P.884 - P.887

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1.はじめに
 インフルエンザウイルスは冬季に増加する超過死亡の主な病因であり,新興感染症として,近い将来新型インフルエンザの到来も懸念される.基本対策はワクチン接種であるが,現行ワクチンでは効果の限界があり,抗ウイルス剤の役割は大きい.米国では,アマンタジン(Am)は抗A型インフルエンザ剤として治療・予防に有効であるとして1960年代より用いられている.しかし,副作用の多さと耐性インフルエンザウイルスの出現が問題となっている.
 本邦では1998年末に抗A型インフルエンザ適応追加後,Amの処方量は急増しており,これまでにない耐性株の大量発生とその伝播が危惧されている.しかし,耐性株に関する分子疫学的研究とインフルエンザ予防・治療への影響について国内で十分調査されているとは言いがたいのが現状である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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