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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻11号

2002年10月発行

文献概要

特集 造血器腫瘍 Ⅳ 検査の実際

6.多発性骨髄腫と関連疾患―1)骨病変の画像評価

著者: 安倍正博1 大島隆志1 小阪昌明2

所属機関: 1徳島大学医学部附属病院第一内科 2徳島県立海部病院

ページ範囲:P.1420 - P.1425

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はじめに
 多発性骨髄腫は単クローン性の形質細胞が骨髄内に集積する腫瘍性疾患であり,わが国の人口の高齢化に伴い増加傾向にある(人口10万人あたり2.5人).大多数の症例では,血中の単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)と広範な骨破壊病変を伴っている.初発症状としては腰背部痛など骨病変による痛みが最も多い(47.6%).骨病変は頭蓋骨,肋骨や胸・腰椎などの躯幹骨に多く,骨粗鬆症や脊椎の圧迫骨折などを認める.骨病変は進行性であり,骨痛や骨折のため患者のQOLは大幅に低下する.さらに進行すれば高カルシウム血症や脊椎圧迫骨折のため脊髄麻痺などを併発し,生命予後を悪化させる.骨病変の評価は,病期の診断や患者管理あるいは治療法の選択に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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