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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻11号

2002年10月発行

文献概要

特集 造血器腫瘍 ひとくちメモ

SPECTとPET

著者: 遠藤啓吾1

所属機関: 1群馬大学医学部核医学教室

ページ範囲:P.1480 - P.1480

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 造血器腫瘍,特に悪性リンパ腫の画像診断の1つとして核医学検査が行われる.投与される放射性薬剤(アイソトープ;RIともいう)は,67Ga (ガリウム)と18F-FDG (エフディジー).67GaはSPECT(スペクト)製剤,FDGはPET (ペット)製剤とも呼ばれる(表1).いずれも放射能をもつ物質なので放射性管理区域でしか使用することができない.
 67Gaは半減期が67時間と比較的長いため,全国1,000あまりの病院で診療に利用されている.これに対しFDGは半減期が2時間のフッ素-18で標識したブドウ糖の誘導体で,病院の敷地内で製造し患者に投与するため大がかりな設備が必要で,わが国では約50の施設でしか使用することができない.といってもブドウ糖代謝を画像化するには,このFDGを用いるPET検査しかない.悪性細胞ではブドウ糖代謝が亢進しており,投与したFDGは腫瘍細胞に取り込まれ,腫瘍は陽性像として描画される(図1).化学療法で治療効果があると,FDGの取り込みは減少,消失する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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