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シリーズ最新医学講座―免疫機能検査・24
ヘリコバクター・ピロリと局所免疫応答
著者: 水嶋琢二1 杉山敏郎1 浅香正博1 加藤元嗣2
所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科消化器病態内科学 2北海道大学医学部附属病院光学医療診療部
ページ範囲:P.1691 - P.1697
文献購入ページに移動ヘリコバクター・ピロリ(以下H.pylori)のは,グラム陰性桿菌でヒトの胃に感染し,消化性潰瘍,胃癌,MALT lymphomaなどを引き起こすことが知られている.多くの研究により,それらの疾患の発生には菌側の要因と宿主側の要因とが関連していることが知られている.H.pylori感染の多くは幼少期に感染し,そのまま持続感染していると考えられている.つまり,H.pylori感染の特徴の1つとして宿主に生涯感染し続け,炎症反応が持続するということが挙げられる.そのためには宿主側の免疫応答をうまく回避して感染し続ける必要がある.そこで,H.pyloriに対する宿主がどのような免疫応答をしているか,また,H.pylori側がそれに対してどのようなメカニズムでそれを回避しているのかを,これまでの知見を中心に述べてみることにする.
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