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シリーズ最新医学講座―免疫機能検査・14
肝移植後の拒絶反応の検査
著者: 伊藤孝司1 木内哲也1 横井暁子1 笠原群生1 田中紘一1
所属機関: 1京都大学医学部移植外科
ページ範囲:P.185 - P.189
文献購入ページに移動臨床肝移植での免疫抑制療法は,1960年代の,ステロイド,アザチオプリンの時代から,1970年代後半に開発されたシクロスポリンの登場により,拒絶反応の多くがコントロールが可能となるところまで飛躍的な進歩をみせた1).筆者らの施設においては1990年から生体肝移植治療を開始し,平成13年10月までに脳死肝移植を含めて750例の症例を行っているが,なお,拒絶反応の頻度自体は小さくはなく,免疫抑制や他の因子に伴う易感染の問題,薬剤自体の副作用の問題のほか,難治性の拒絶反応でグラフトが失われる症例も存在する2).
本稿では,当施設にてわれわれが日常行っている移植後の検査のなかから,拒絶反応の診断に関連する検査について述べ,また症例を提示しながら臨床的な拒絶反応について概説する.
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