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今月の主題 細胞診自動化 各論―日常業務への導入と問題点
液状処理検体における標本作製手順
著者: M.Atkison1 内藤雅嗣2
所属機関: 1 2株式会社医学生物学研究所情報科学システム部
ページ範囲:P.633 - P.638
文献購入ページに移動現在婦人科細胞診検査において,従来の塗抹標本に取って代わり米国で主流となりつつある液状処理検体によるThinlayer標本がある.液状処理検体は採取された細胞すべてをアルコールベースの固定液に採取する.分離剤を用いて炎症細胞などを削減し,上皮細胞や異型細胞の割合を増加させる.細胞はガラスとの荷電を利用して均一にスライドグラス上に均一に塗抹される.Thinlayer標本は従来標本よりも異型細胞の検出率が高く,炎症性細胞や血液成分を減少させ判定不能症例を激減させることができる.Thinlayer標本によって,精度の高い鏡検しやすい塗抹標本が作製可能となった.〔臨床検査46:633-638,2002〕
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