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文献詳細

雑誌文献

臨床検査46巻6号

2002年06月発行

文献概要

トピックス

ビタミン標準化の動向

著者: 渭原博1 橋詰直孝1

所属機関: 1東邦大学医学部大橋病院臨床検査医学研究室

ページ範囲:P.680 - P.682

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1.はじめに
 多くの先進国において貧困による栄養失調症は20世紀に終焉したが,飽食の現代入に偏った食生活からくる栄養素の欠乏が,新たな問題となっている.ビタミンもその1つで,水溶性ビタミンは体内蓄積量が少ないのでビタミン欠乏症に陥りやすい.初期症状は,しびれ感,下脚倦怠,全身倦怠,どうき,食欲不振,息切れ,頭痛,肩こり,めまいなどの自律神経失調症に似たストレスフルな不定愁訴を訴える.この時期を潜在性ビタミン欠乏症という.
 潜在性ビタミン欠乏症の診断には,欠乏が考えられるビタミンの血中および尿中濃度の測定が必要とされているが,標準となる分析方法や正確な基準範囲が求められていないのが,わが国の現状である.これら課題を解決するために,1996年創立されたのがビタミン標準化検討委員会で,現在,日本ビタミン標準化検討協議会として日本臨床検査標準化協議会(JCCLS)に参加し,日本ビタミン学会,日本臨床化学会,日本栄養・食糧学会の支援を受けている.日本ビタミン標準化検討協議会のこれまでの活動について紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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