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今月の主題 聴覚障害とその診断
総論
文献概要
〔SUMMARY〕 他覚的聴力検査は,新生児,乳幼児,精神発達遅滞,機能性難聴,詐聴など純音聴力検査が施行できない症例において聴力レベルを推定するための検査法であり,聴性誘発反応,耳音響放射,アブミ骨筋反射などがあるが,最も一般的な検査法は聴性脳幹反応である.最もよい反応が得られるクリック音を用いた場合,聴性脳幹反応では周波数ごとの聴力は推定できないが,正弦波的振幅変調音による聴性定常反応を用いれば,周波数ごとの聴力レベルを正確に推定することができる.最近,これを用いて両耳でおのおの4周波数を一度に検査できる検査装置が開発された.
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