文献詳細
文献概要
コーヒーブレイク
男と杉の木
著者: 屋形稔1
所属機関: 1新潟大学
ページ範囲:P.1150 - P.1150
文献購入ページに移動 「男の子と杉の木は育たない」という風説が新潟には昔から存在する.有名なのは明治の文豪尾崎紅葉の「煙霞療養」にこの言が紹介されたことである.彼はその中に「してみれば,女の子はよく育つかして,(略)今目前に魚屋,八百屋,手間取,職工に至るまで女の稼ぐのを見る」と誌している.
私も永い間新潟に暮らしてこの言はほんとうらしいと思うようになった.ただこれは新潟といっても県全般を指しているのでなく,新潟市に限定していっているらしい.県全体を見渡せば有名な田中角栄氏を例にとるまでもなく,医界ではケンカ太郎と異名をとった武見太郎日医会長,太平洋戦争の立役者・山本五十六元帥など男の中の男のような人間も多い.しかしこれらは長岡附近の出で,維新の長岡藩家老・河井継之助など会津藩と共に薩長に抗して最後まで戦っている.
私も永い間新潟に暮らしてこの言はほんとうらしいと思うようになった.ただこれは新潟といっても県全般を指しているのでなく,新潟市に限定していっているらしい.県全体を見渡せば有名な田中角栄氏を例にとるまでもなく,医界ではケンカ太郎と異名をとった武見太郎日医会長,太平洋戦争の立役者・山本五十六元帥など男の中の男のような人間も多い.しかしこれらは長岡附近の出で,維新の長岡藩家老・河井継之助など会津藩と共に薩長に抗して最後まで戦っている.
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