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今月の主題 生体材料の取扱いと倫理 巻頭言
生体材料の取扱いと倫理
著者: 坂本穆彦1
所属機関: 1杏林大学医学部病理学
ページ範囲:P.1479 - P.1480
文献購入ページに移動 昨今のテレビ・新聞などのマスコミ報道で取り上げられる記事は,医学・医療関係に限ってみると,新しい発明・発見,あるいは治療法の問題などのような明るい課題はむしろ少なく,医療ミスに代表されるようなマイナスの要素を含むものの比率が高いように思われる.これは,それまでの医学・医療では当たり前と思われていた内部のルールや担当者・関係者の思考回路・ふるまい方に対する一般社会からの異議申し立てが激増しているためであろう.したがって,われわれ医学・医療に携わる側に立つ者としては,これまでの考え方・やり方に対する逐一の再点検がせまられており,現にそれぞれの立場からの取組みは進行中である.
生体材料に関してのその取扱いの見直しはこのような背景のもとで展開されている.本号では主題としてこの問題を取り上げ,各界の専門家に個々の分野での現状につき解説をいただいている.倫理面を配慮した扱いについて,すでに統一的な対応が申し合わされた分野がある一方,いまだに論議中のものもあり,その内容は必ずしも一様ではないことがおわかりいただけると思う.
生体材料に関してのその取扱いの見直しはこのような背景のもとで展開されている.本号では主題としてこの問題を取り上げ,各界の専門家に個々の分野での現状につき解説をいただいている.倫理面を配慮した扱いについて,すでに統一的な対応が申し合わされた分野がある一方,いまだに論議中のものもあり,その内容は必ずしも一様ではないことがおわかりいただけると思う.
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