icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査47巻5号

2003年05月発行

文献概要

今月の主題 食中毒,その発症をめぐって 総説:病原因子・発症機序と検査法

ブドウ球菌食中毒

著者: 山口禎夫12 花木秀明12 砂川慶介12

所属機関: 1北里研究所感染制御研究室 2北里大学感染症学

ページ範囲:P.467 - P.473

文献購入ページに移動
〔SUMMARY〕 ブドウ球菌食中毒は,黄色ブドウ球菌によって引き起こされる毒素型食中毒である.その原因毒素は,エンテロトキシン(腸管毒または腸毒素)と呼ばれている.ブドウ球菌食中毒の検査では,各種検査材料から菌の検出とともに,エンテロトキシンを直接検出することが推奨されている.各種検査材料から菌量,エンテロトキシン量の測定,エンテロトキシンやコアグラーゼの型別試験等で一致性を検討し,食中毒の診断を下している.エンテロトキシンは耐熱性毒素で,通常の調理法では,失活しないため,手指を介した食品の汚染を避けるため,十分な衛生管理が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?