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文献詳細

雑誌文献

臨床検査47巻5号

2003年05月発行

文献概要

今月の主題 食中毒,その発症をめぐって 総説:病原因子・発症機序と検査法

腸炎ビブリオ食中毒

著者: 島田俊雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学保健衛生学研究科

ページ範囲:P.475 - P.481

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〔SUMMARY〕 腸炎ビブリオ食中毒の主症状は,数回から十数回にも及ぶ水様性の下痢および上腹部の胃痙攣様の激痛である.腸炎ビブリオの腸管病原因子には,蛋白性の耐熱性溶血毒(TDH)およびその類似毒素であるTRHがある.下痢症由来のほとんどの菌株はTDHを産生する.魚介類や海水からTDHを産生する菌株を分離することは困難といわれてきたが,PCR法や免疫学的方法を併用した検査法を用いると,それらの検体からもTDH陽性菌株を検出することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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