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文献詳細

雑誌文献

臨床検査47巻9号

2003年09月発行

文献概要

今月の主題 PSA 症例

家族性前立腺癌家系におけるPSA測定の重要性と遺伝性前立腺癌家系について

著者: 大竹伸明1 中田誠司2 栗原潤3 鈴木和浩4 山中英壽4

所属機関: 1社団日高会日高病院泌尿器科 2足利赤十字病院泌尿器科 3原町赤十字病院泌尿器科 4群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻代謝機能制御系器官代謝制御学講座泌尿器病態学

ページ範囲:P.1019 - P.1022

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 前立腺癌の危険因子として現在様々なものが取り上げられているが,代表的なものは次の3つである.①年齢(加齢とともに罹患率が高くなる),②人種(東洋人に少なく,白人,アメリカ黒人に多い),③家族歴(一家系に複数の前立腺癌患者がいると罹患率が高くなる).①②については他稿1)でも述べたので,本稿では③の家族歴を中心に取り上げる.

 1) 概念

 (1) 発端者と近親者

 「ある家系を研究の調査対象に組み入れるきっかけとなった患者」のことを発端者という.要するに家族歴聴取の際,ある患者が「自分の父(または兄)が前立腺癌である」とわれわれ医療従事者に話してくれ,それが家族歴調査の発端になるため,この患者のことを指す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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