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文献詳細

雑誌文献

臨床検査48巻12号

2004年11月発行

文献概要

今月の主題 自己健康管理のための検査 各論

郵送検診における検体保存条件が測定値へ及ぼす影響

著者: 宇藤俊明1 成瀬雅之1 青木哲雄1 桑田悟1 田村卓男1

所属機関: 1社団法人半田市医師会健康管理センター臨床検査事業部

ページ範囲:P.1519 - P.1525

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〔SUMMARY〕 濾紙血における郵送検診の検体安定性について,PSA,ペプシノーゲンI・II,HbA1cを対象に行った検討成績を報告した.4℃,室温(25℃)に置いた場合に3日後までなら許容できる誤差範囲内にあったが,42℃の高温では7日後以降で濃度低下がみられた.さらに,PSAにおいては濾紙血の乾燥が不完全な状態での保存では一層顕著な低下傾向にあった.PSAでは液状血清でも低下はみられるが,乾燥をしっかり行った濾紙血では,これと同等かそれ以上に安定であった.このように項目によって濾紙血での安定性は異なるので,自ら精度保証の確認ができたものについてのみ,郵送検診の対象項目にすべきと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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