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今月の主題 新しい自己抗体 各論
ANCA(抗好中球細胞質抗体)関連血管炎における抗体測定
著者: 樋上聡美12 原まさ子1
所属機関: 1東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター 2樋上病院
ページ範囲:P.269 - P.272
文献購入ページに移動〔SUMMARY〕 ANCAは好中球細胞質の顆粒成分などに特異的な自己抗体で,間接蛍光抗体法所見により,C-ANCAとP-ANCAに分けられる.主たる対応抗原は,C-ANCAがPR3(プロテアーゼ3)でP-ANCAがMPO(ミエロペルオキシダーゼ)であり,PR3-ANCAはウェジナー肉芽腫症に,MPO-ANCAは顕微鏡的多発血管炎に高頻度で検出され,ANCA関連血管炎という疾患概念が提唱されている.ANCAは,ANCA関連血管炎の診断のみでなく,活動性や予後推定の指標として有用な検査である.〔臨床検査 48:269-272,2004〕
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