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雑誌詳細

文献概要

今月の主題 新しい自己抗体 各論

水疱性疾患の自己抗体

著者: 天谷雅行1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.283 - P.288

〔SUMMARY〕 代表的な水疱性疾患である天疱瘡は表皮細胞間接着因子であるデスモグレインに対する自己免疫疾患である.抗原の三次元構造をも正しく反映した組換え蛋白が,昆虫細胞を用いるバキュロウイルス発現系により作製された.その組換え蛋白を抗原としたELISA法が開発され,血清中の抗デスモグレインIgG自己抗体を特異的に,かつ高感度に検出することが可能となった.本ELISA法は2003(平成15)年7月より天疱瘡の血清学的診断薬として保険収載され,日常診療において稀少難治性疾患の1つである天疱瘡の診断がより迅速に確実に下せるようになり,血清中の抗体価をELISA法によりモニタリングすることにより病勢の客観的評価が可能となった.〔臨床検査 48:283-288,2004〕

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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