文献詳細
今月の主題 院内感染制御
話題
文献概要
1. はじめに
感染制御とは,感染症の発生を未然に防ぎ発生した感染症を制圧することであるが,結核は感染制御が困難な疾患と考えられる.なぜならば,結核は,空気感染であること,感染の有無の明確な判定ができないこと,潜伏期間が長期であること,既感染者は宿主の免疫能により発病の可能性が変化すること,社会的偏見が根強く,最新の知見と社会的常識に大きな差異があり,環境整備・診断後対応の標準化が困難であること,という現状があり,一筋縄ではいかない感染症であるという印象が強い.そのため,感染制御と同時に様々な問題に対応する必要がある.
感染制御とは,感染症の発生を未然に防ぎ発生した感染症を制圧することであるが,結核は感染制御が困難な疾患と考えられる.なぜならば,結核は,空気感染であること,感染の有無の明確な判定ができないこと,潜伏期間が長期であること,既感染者は宿主の免疫能により発病の可能性が変化すること,社会的偏見が根強く,最新の知見と社会的常識に大きな差異があり,環境整備・診断後対応の標準化が困難であること,という現状があり,一筋縄ではいかない感染症であるという印象が強い.そのため,感染制御と同時に様々な問題に対応する必要がある.
参考文献
1) 厚生省保健医療局結核感染症課:結核の統計2000.財団法人結核予防会,2000
2) 森 亨編:結核院内(施設内)感染予防の手引き.財団法人結核予防会,2000
3) 佐々木結花,山岸文雄,八木毅典,他:有症状で発見された肺結核症例の発見の遅れの検討.結核 75:527-532, 2000
4) Reider H, Canthen GM, Cometock G, et al:Epidemiology of tuberculosis in the United States. Epidemiol Rev 11:79-98, 1989
5) 宍戸真司,森 亨,徳留修身,他:解剖従事者の結核発病状況と剖検環境の実態調査.結核 69:549-553, 1994
掲載誌情報