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文献詳細

雑誌文献

臨床検査5巻1号

1961年01月発行

文献概要

技術解説

結核菌寒天培地の研究

著者: 秋葉朝一郎1

所属機関: 1結核培地研究協議会

ページ範囲:P.21 - P.24

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 結核菌の分離培養や耐性検査など,結核菌の培養実験において,もつとも大きな障害となつているのは,培養に長時間を要することである。現在,培養の目的には,主として凝固卵培地(例えば小川培地等)が広く用いられている。本培地は,信頼性高く,保存性もよく,再現性が高いので,世界のどの国でも,標準培地として用いられているが,培養に4週間以上を要すること,薬剤耐性菌のあるものは,本培地上で発育が悪いこと,またカナマイシン,バイオマイシン等の耐性測定が,本培地を用いては困難なことなどの不利な点があることがわかつてきた。
 我々の研究班は,これらの欠点を除きうるような培地,すなわち卵培地よりもすぐれた培地を考案しようという目的をもつて,協同研究をすすめているのであるがまず寒天を賦形剤とした固形培地を改良することが,もつとも適当な方法であろうと考えて,実験を行つてきた。結局,寒天培地には,小川培地と同程度,或は時にそれよりもすぐれた点もある培地が得られたが,同時に欠点をもつこともまぬがれ得ない。今回は,今までの成績をまとめて報告して,参考に供したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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