icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査5巻1号

1961年01月発行

文献概要

研究

Dameshek法による血小板数の算定

著者: 杉島聖章1 加藤甫明2 辻村てる子1

所属機関: 1京都府立医科大学臨床検査部 2京都府立医科大学丸本内科

ページ範囲:P.53 - P.55

文献購入ページに移動
 血小板数の算定は,血液疾患の診療において,また放射線障害の指標としてきわめて重要であり,正確かつ迅速な検査が要求される。しかも大病院の血液検査室では,日々はなはだ多数の検査が依頼され,その方法の簡易さが検査室の能率向上のためにとくに望まれるところである。
 しかしながら,現在一般に行なわれている血小板算定法は,他の血球算定に比べて手技が繁雑であり,誤差も非常に大きい。例えば,もつとも広く用いられているFonio法について見ると,1954年以来行われた日本血液学会研究班による日本人成人正常値1)は32万から5万までと非常に変動域が広く,また最近行なわれた同一人標本による各臨床検査室間の算定値の変動も32万から5万と驚くべき"ばらつき"を示したと言う2)。しかもその手技は繁雑で,成績を出すまでの時間もまたかなり長い。Rees-Ecker法やLempert法3)などの直接法も,その手技に厳重な条件があり,簡易とはいい得ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?