文献詳細
文献概要
技術解説
銀染色(鑛銀法)について
著者: 渡辺恒彦1
所属機関: 1東京逓信病院病理検査室
ページ範囲:P.499 - P.502
文献購入ページに移動銀染色は,そのはじまりが神経系の染色と「格子線維」の染色との二つの系統であつたので,そののちも主としてこの二つの系統について変化,発展した。これらの染色は,当初は凍結切片に対して行なわれたのであるが,次第にパラフィン切片に応用されはじめ,特に格子線維—というよりもむしろ結締織嗜銀線維とよぶ方が正しい—の銀染色法は,今ではほとんどパラフィン切片に限定してしまつたといつて差支えない。凍結切片に比べでパラフィン切片がいろいろの操作の上からはるかに便利ですぐれていることは,もはや周知のことである。ところが,神経系の銀染色では,まだ凍結切片でなければよく染まらないものが実はかなり多数あるのである。
掲載誌情報