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シリーズ最新医学講座・Ⅱ 耐性菌の基礎と臨床・10 ウイルスの薬剤耐性・1
HIV(臨床編)
著者: 山中ひかる1 岡慎一1
所属機関: 1国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センター
ページ範囲:P.1316 - P.1321
文献購入ページに移動ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus;HIV)感染は,重篤な全身性免疫不全を引き起こし後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiency syndrome;AIDS,エイズ)を発症し死に至る疾患であったが,1990年代の後半からHAART(highly active antiretroviral therapy)と呼ばれる多剤併用の抗HIV薬の治療法により先進国においては感染者の予後は劇的に改善した.しかし,その一方で積極的な薬剤の使用は薬剤耐性に陥る症例数も押し上げることとなり,薬剤耐性HIV-1は治療を進める際に最も注意すべき障害となっている.また,さらに近年では新規HIV/AIDS診断症例に薬剤耐性HIV-1による感染が拡がりつつあり,大きな問題となっている1).
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