臨床検査50巻9号

2006年09月発行

今月の主題 高齢者の臨床検査値

高齢者の臨床検査値

介護老人保健施設で得られる高齢者臨床検査値

著者： 近藤弘¹ 大下弘介² 兵頭弘美² 巽典之³

所属機関： ¹大東文化大学スポーツ・健康科学部健康科学科 ²頌徳会日野病院臨床検査室 ³四天王寺国際仏教大学人文社会学部

ページ範囲：P.1003 - P.1008

文献概要

　介護保健制度の施行により施設サービスは経年的に拡充されてきた．このうち特に介護老人保健施設は病状安定期で入院治療の必要はないが，リハビリテーション・看護・介護を必要とする要介護者を対象としているため，入所時の施設医による診断や入所後の病状変化時など臨床検査が利用される機会は多い．そこで本稿では要介護者が介護老人保健施設に入所する際に実施する臨床検査を基に，介護老人保健施設で得られる臨床検査値の特質および介護老人保健施設における基準値設定に関して記述する．〔臨床検査　50：1003-1008，2006〕

参考文献

　１) 財団法人厚生統計協会(編)：第2章 介護保険制度．厚生の指標(臨時増刊)国民衛生の動向　52：218-225, 2005

　２) 財団法人厚生統計協会(編)：第9章 介護保険．厚生の指標(臨時増刊)国民の福祉の動向　52：173-185, 2005

　３) 近藤弘，大下弘介，巽典之：介護老人保健施設で得られる高齢者臨床検査値．高齢者基準値ハンドブック(巽典之，朝山均，三木隆巳，他編)，中外医学社，pp181-188, 2005

　４) 野間昭夫：高齢者の基準値．Medical Technology　13：118-124, 1985

　５) 市原清志，松田信義：潜在基準値抽出法の理論とその検査情報学的意義．臨床病理　44：245-259, 1996

　６) 菅沼源二：基準範囲(reference interval)に関するNCCLSガイドライン．臨床検査　37：953-956, 1993