臨床検査50巻9号

2006年09月発行

今月の主題 高齢者の臨床検査値 高齢者の臨床検査値

高齢者検診成績の臨床検査値

著者： 菅沼源二¹

所属機関： ¹特定非営利活動法人健康増進事業支援協会

ページ範囲：P.1025 - P.1033

　臨床検査の成績は，判定基準なしには評価しがたい．特に高齢者の臨床検査値に対する健康度の評価基準とするための基準値については，従来議論の絶えない問題である．

　2008年から40～74歳の被扶養者を含む全被保険者に対して，内臓脂肪症候群を中心とした健診義務化の医療制度が法制化される．継続的な受診成績を持つ，高齢受診者の健康評価のためには個人の基準値による，個人のプロファイルの設定を提言した．〔臨床検査　50：1025-1033，2006〕

参考文献

　１) 樫田良精：創立挨拶．日本自動化健診システム研究会会誌　1：1, 1974

　２) 厚生省(編)：平成9年版　厚生白書，(財)財厚生問題研究会，pp50-79, 1997

　３) 厚生労働省第1回標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会公開議事録：5，2006年2月15日

　４) 菅沼源二：健康指標-健康危険度予測-のための標準的表記法．日本総合健診医学会会誌　26：264-268, 1999

　５) 日本規格協会(編)：参考　計測用語の体系図．JISハンドブック35標準化，日本規格協会，p104，1999

　６) ジョージAカプラン：第59回日本公衆衛生学会総会特別講演「老人の健康をきめるもの」．日本公衆衛生学会誌　48(臨時増刊)：70, 2001

　７) 小川哲平，菅野剛史，大櫛陽一，他：年齢別基準値の意義と地域および年次比較．総合健診　31(第32回大会予稿号)：98-105, 2004

　８) 松沢佑次，船橋　徹：メタボリックシンドローム実践マニュアル，フジメディカル出版，p10, 2005

　９) 田村政紀：総合健診医学会受診者統計(2001-2003)．日本総合健診医学会誌 総合健診ニュースレター　1：13-48, 2004