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文献詳細

雑誌文献

臨床検査51巻7号

2007年07月発行

文献概要

今月の主題 不整脈検査 不整脈と疾病

特発性心室頻拍

著者: 中川幹子1

所属機関: 1大分大学医学部循環病態制御講座

ページ範囲:P.737 - P.741

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 特発性心室頻拍とは,明らかな器質的心疾患の合併がない症例に出現する心室頻拍の総称である.特発性心室頻拍のほとんどは,単形性の心室頻拍であり,持続性,非持続性両者を含む.特発性心室頻拍は心室内での発生起源部位より,右室起源と左室起源とに大別されるが,特に右室流出路が最大の好発部位である.心室頻拍の12誘導心電図波形から起源部位を推定できる.治療としては,薬物療法とカテーテルアブレーションとがあるが,治療の必要がない場合も多く,一般的に予後は良好である.

参考文献

1) 櫻田春水:特発性心室頻拍.新不整脈学(杉本恒明監),南江堂,pp330-333,2003
2) 中川幹子:右室流出路―最も頻度の高い期外収縮の起源.Molecular Medicine 41:851-855,2004
3) Nakagawa M, Takahashi N, Nobe S, et al:Gender differences in various types of idiopathic ventricular tachycardia. J Cardiovasc Electrophysiol 13:633-638,2002
4) 2002-2003年度合同研究班:不整脈薬物療法に関するガイドライン.Circ J 68 (suppl Ⅳ):1007-1013,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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