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学会だより 第96回日本病理学会総会
病理学の役割と医療への貢献
著者: 寺畑信太郎1
所属機関: 1市立砺波総合病院病理科
ページ範囲:P.789 - P.790
文献購入ページに移動宿題報告は近年公募によって行われており,今回は動物実験モデルから人前立腺癌を再現しその発生・進展を検討した病理学らしい基礎的研究,他の2題はマクロファージの分化・機能制御機構の解析と障害心筋における不整脈源性基質の関連など分子病理学分野から得られた最新の知見を得ることができた.教育講演では病理学と疫学の接点,シンポジウムでは医療関連死を取り上げた「病理学と法医学の架け橋」,ワークショップでは臨床科や病理学会以外の演者を交えた「病態診断と治療」,「先端医療」の講演が行われ,あらためて病理学の深さと広さ,多様性を実感できた次第である.またアジア,英国,ドイツ,米国の演者も招かれた国際色豊かな講演も有意義で,版を重ねている病理学の世界的な名著であるRobbins Pathologyの編集者Kumar教授の特別講演は今後の病理教育を考えるうえで,印象深かった.
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