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今月の主題 フローサイトメトリー 総説
フローサイトメトリーの原理,技術革新
著者: 松田達志1 小安重夫1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部微生物学・免疫学教室
ページ範囲:P.907 - P.914
文献購入ページに移動 フローサイトメトリーとは,あらかじめ蛍光標識された細胞一つ一つに対してレーザー光を照射し,発生する蛍光シグナルをもとに細胞の性質を解析する手法である.蛍光顕微鏡を用いた解析に比して形態学的な解析に弱いという面は持つものの,大量の細胞の定量的な解析が高速で可能なことから,血液系の腫瘍診断をはじめとする臨床の場から,発生や再生といった基礎医学の分野に至るまで,広く生命科学の分野において必須の技術となっている.最近では,ソーティングや蛍光寿命測定といった新技術と組み合わせることによって,さらに応用範囲が広がりつつある.
参考文献
T cells in peripheral blood and their skin infiltration in CD8 deficiency. Clin Exp Immunol 115:124-130, 1999
2) Matsuda S, Suzuki-Fujimoto T, Minowa A, et al:Temperature-sensitive ZAP70 mutants degrading through a proteasome-independent pathway:restoration of a kinase domain mutant by Cdc37. J Biol Chem 274:34515-34518, 1999
3) Futatani T, Miyawaki T, Tsukada S, et al:Deficient expression of Bruton's tyrosine kinase in monocytes from X-linked agammaglobulinemia as evaluated by a flow cytometric analysis and its clinical application to carrier detection. Blood 91:595-602, 1998
4) 田中順子,三輪佳宏:フローサイトメトリー(FCM)のすすめ? バイオテクノロジージャーナル 6:377-382, 2006
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