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多発性骨髄腫における血清アルブミン定量のためのBCG法とアガロース蛋白質電気泳動法との比較
著者: 鈴木優治1
所属機関: 1埼玉県立大学短期大学部
ページ範囲:P.920 - P.920
文献購入ページに移動 多発性骨髄腫の国際病期分類システム(International Staging System;ISS)は正確な血清アルブミン定量の必要性を高めている.汎用されているBCG法とアガロースゲル蛋白質電気泳動法(PEL法)による血清アルブミン定量値には,しばしば不一致が生じ,多発性骨髄腫の測定にはどちらの測定法を選択すべきであるかについて混乱がある.著者らはBCG法,PEL法および免疫比濁法により多発性骨髄腫を含む患者試料のアルブミン定量を実施し,アルブミン定量法の臨床的評価を行った.単クローン免疫グロブリンが0~15g/l 未満の血清では,BCG法およびPEL法の結果は免疫比濁法の結果と良く相関したが,PEL法のメディアンはBCG法よりも8g/l 低値であった.M蛋白が大きい血清では,PEL法は免疫比濁法およびBCG法との相関が低かったが,BCG法はM蛋白の存在に関係なく免疫比濁法と良く相関した.多発性骨髄腫における血清アルブミン定量は安価なBCG法により実施できる.
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