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今月の主題 結核 結核の病態
抗酸菌検査のポイント―結核菌検査指針2007を中心に
著者: 小栗豊子1
所属機関: 1鉄蕉会亀田総合病院臨床検査部
ページ範囲:P.1097 - P.1103
文献購入ページに移動 結核菌を含む抗酸菌は検査所要日数が長く,このため初期治療の検査としての貢献度は低い評価であったが,最近ではCDCの3つの要求をクリアでき,30日以内に薬剤感受性検査まで報告できる検査体制が確立された.最近ではMDR-TB(Multidrug-resistant tuberculosis)やXDR-TB(Extensively drug-resistance tuberculosis)といった多剤耐性株の出現や増加が危惧されており,検査の迅速化が切望されるさなか,これに応えるべく『結核菌検査指針2007年』の最新版が出版された.ここに概要を紹介する.
参考文献
1) 日本結核病学会抗酸菌検査法検討委員会編:新結核菌検査指針2000,財団法人結核予防会,pp95-106,2000
2) 日本結核病学会抗酸菌検査法検討委員会編:結核菌検査指針2007.財団法人結核予防会,pp1-181,2007
3) Center for Disease Control and Prevention:CDC guidelines for tuberculosis control in health care facilities. Morbid Mortal Weekly Rep 43:1-13, 1994
4) 斎藤肇,蜘良英郎,山中正彰,他:MGIT(Mycobacteria Growth Indicator Tube)の評価に関する10施設での共同研究.臨床と微生物 24:897-903,1997
5) 阿部千代治,青野昭男,平野和重:BACTEC MGIT 960システムによる結核菌の迅速薬剤感受性試験:固形培地を用いる比率法との比較.結核 76:657-662,2001
6) 阿部千代治,尾形英雄,河田兼光,他:Line Probe Assay(LiPA)によるリファンピシン耐性結核菌の検出.結核 75:575-581,2000
7) 樋口武史,伏脇猛司,田中加奈子,他:Line Probe Assay(LiPA)によるリファンピシン耐性結核菌群の喀痰からの直接検出.結核 79:525-530,2004
8) NCCLS:Susceptibility testing of mycobacteria, nocardia, and other aerobic actinomyces;approved standard. (M24-A). pp1-60, NCCLS, Wayne(PA), 2003
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