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喫煙者における気道樹状細胞上の機能関連表面分子
著者: 鈴木優治1
所属機関: 1埼玉県立大学保健医療福祉学部
ページ範囲:P.1148 - P.1148
文献購入ページに移動 気道DCs(dendritic cells:樹状細胞)は吸入粒子に対する肺免疫応答を制御している.しかし,喫煙者の気道DCs上の機能関連表面分子については知られていない.著者らはfour-colorサイトメトリーを用いて喫煙者と非喫煙者の気管支肺胞洗浄液(broncho-alveolar lavage fluid;BALF)中の骨髄DCs(mDCs)上で機能関連表面分子を分析した.さらに,全参加者の肺機能は,気管支鏡検査前に直接評価した.喫煙者のBALF中の総細胞数は,非喫煙者に比べて7倍増加していた.BALF中の細胞のmDCsの割合とmDCs上の成熟マーカーCD83の発現は喫煙者と非喫煙者間に差はなかった.しかし,喫煙者のmDCs上のlangerinおよびCD1aの発現は著しく増加していた.さらに,喫煙者のmDCsにはCD80やCD86といった抗原提示マーカーの発現増加が見られた.一方,喫煙者のmDCsは非喫煙者に比べてCCR7の発現低下を示した.CCR7の発現低下は喫煙者において特に気道閉塞および肺深吸気と関係していた.今回の研究結果は喫煙が気道mDCs上の機能関連表面分子の発現状態に影響することを示唆していた.
参考文献
Bratke K, Klug M, Bier A, et al:Function-associated surface molecules on airway dendritic cells in cigarette smokers. Am J Resp Cell Mol Biol 38:655-660, 2008
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