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雑誌詳細

文献概要

特集 ホルモンの病態異常と臨床検査 各論Ⅰ ホルモンの病態異常と検査 9.血管制御因子

5) レプチン

著者: 小川佳宏1

所属機関: 1東京医科歯科大学難治疾患研究所分子代謝医学分野

ページ範囲:P.1304 - P.1307

はじめに

 肥満遺伝子産物であるレプチンは脂肪組織により分泌される代表的なアディポサイトカイン(adipocytokine)であり,レプチン受容体を発現する視床下部に直接作用して強力な摂食抑制作用とエネルギー消費亢進作用をもたらし,肥満の制御や体重増加の抑制に関与すると考えられている.一方,レプチンはエネルギー代謝調節作用以外にも視床下部・下垂体機能調節作用を有することが明らかにされており,多彩な生命現象とエネルギー代謝状態をリンクするメディエーターとして注目されている.本稿ではレプチンとレプチン受容体の診断薬あるいは治療薬としての臨床的意義について概説する.

参考文献

1) 小川佳宏:肥満関連遺伝子② 食欲調節に関係する遺伝子.糖尿病遺伝子診断ガイド第2版(日本糖尿病学会編),文光堂,pp70-75,2003
2) 小川佳宏:レプチン.糖尿病学の進歩(日本糖尿病学会編),診断と治療社,pp142-144,2005
3) 小川佳宏:レプチンはメタボリックシンドロームにおいてどのような働きをしているのですか?.肥満・メタボリックシンドローム診療ガイダンス(片山茂裕,宮崎滋編),メジカルレビュー社,pp65-67,2005
4) 小川佳宏:ダイエットとリバウンドの科学.キューピーニュース,392-1~392-11,2006

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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