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文献詳細

雑誌文献

臨床検査52巻11号

2008年10月発行

文献概要

特集 ホルモンの病態異常と臨床検査 各論Ⅱ 多臓器,組織におけるホルモン相互間作用

6.性周期(月経)

著者: 橋場剛士1 吉村泰典1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1347 - P.1350

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性周期とは

 女性の性周期の目的は,一つの成熟卵子を卵巣から放出すること,さらに,受精により発生する胚が着床できるように子宮内膜を準備することであると考えられている.

 成熟卵子とは,第一減数分裂を完了し第1極体を放出し,第二減数分裂中期に入り,細胞質に初期発生に必要な分子が蓄えられた卵子である1).出生時の卵巣には約200万個の卵子が存在するが,その後徐々に減少を続け,思春期には40万個程度となる2).卵子を含む卵胞の被膜が破綻し,卵子が卵胞外に放出されることを排卵というが,生殖年齢期間中におおよそ400個の卵子のみが排卵される2)

参考文献

1) 宮野隆:卵子形成・成熟および排卵の機構.生殖補助医療(ART)胚培養の理論と実際(日本哺乳動物卵子学会編),近代出版,pp44-50, 2005
2) Cunningham FG, Leveno KL, Bloom SL, et al:Williams Obstetrics, 22nd ed, McGraw-Hill, New York, pp40-51, 2005
3) Millar RP, Lu Z, Pawson AJ, et al:Gonadotropin-releasing hormone receptors. Endocr Rev 25:235-275, 2004
4) Luisi S, Florio P, Reis FM, et al:Inhibins in female and male reproductive physiology:role in gametogenesis, conception, implantation and early pregnancy. Hum Reprod Update 11:123-135, 2005
5) Olive DL, Palter SF:Reproductive Physiology. In:Berek & Novak's Gynecology 14th ed(Berek JS, ed), Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, pp161-186, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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