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文献詳細

雑誌文献

臨床検査52巻11号

2008年10月発行

文献概要

特集 ホルモンの病態異常と臨床検査 各論Ⅱ 多臓器,組織におけるホルモン相互間作用

7.妊娠,授乳

著者: 山田秀人1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科病態制御学専攻生殖・発達医学講座産科 生殖医学分野

ページ範囲:P.1351 - P.1354

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妊娠による母体内分泌系の変化

1.視床下部-下垂体前葉-卵巣系

1) 下垂体ゴナドトロピン

 黄体化ホルモン(luteinizing hormone;LH)の分泌量は,正常月経周期の卵胞期に比べて妊娠2~3か月までは60~80%に,妊娠5か月以降分娩までは50%以下に抑制される.卵胞刺激ホルモン(follicle-stimulating hormone;FSH)の分泌も非妊娠時に比べて50%以下に抑制される.このように,下垂体ゴナドトロピンの分泌は,エストロゲンを主体とする性ステロイドホルモンならびにヒト絨毛性ゴナドトロピン(human chorionic gonadotropin;hCG)などの胎児-胎盤系ホルモンによって,妊娠中は抑制され,分娩後,胎児-胎盤系ホルモンの減少とともに約1か月で回復する.

参考文献

1) Tanaka S, Yamada H, Kato EH, et al:Gestational transient hyperthyroxinaemia(GTH):screening for thyroid function in 23,163 pregnant women using dried blood spots. Clin Endocrinol(Oxf) 49:325-329, 1998
2) Sakaihara M, Yamada H, Kato EH, et al:Postpartum thyroid dysfunction in women with normal thyroid function during pregnancy. Clin Endocrinol(Oxf) 53:487-492, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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