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文献詳細

雑誌文献

臨床検査52巻2号

2008年02月発行

文献概要

今月の主題 輸血の安全管理 話題

輸血用血液採取と細菌汚染

著者: 佐川公矯1

所属機関: 1久留米大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.211 - P.213

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1.はじめに

 細菌に汚染された輸血用血液製剤を輸血されて細菌感染症を発症する患者が,少数ではあるが報告されている.

 近年,輸血用血液製剤による細菌汚染の原因が解明されて,その防止対策が講じられている.本稿では,同種血および自己血による細菌感染症の実態とその防止対策について略述する.

参考文献

1) 佐川公矯:同種血輸血安全性向上に伴う自己血輸血の再検討.厚生労働科学研究費補助金 医薬品医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業.平成16~18年度総合・分担研究報告書,2007
2) 東谷孝徳,川野洋之,江頭弘一,他:細菌汚染自己血による輸血事故の一症例.日本輸血学会雑誌 49:678-682, 2003
3) 橋本浩司,三谷孝子,千葉眞彰,他:採血部位消毒におけるポビドンヨードの有効性について.日本輸血学会雑誌 45:20-25, 1999
4) de Korte D, Marcelis JM, Verhoeven AJ, et al:Diversion of first blood volume results in a reduction of bacterial contamination for whole-blood collections. Vox Sang 83:13-16, 2002
5) 松田好美,首藤加奈子,佐竹正博,他:初流血除去回路つき採血バッグによる皮膚常在菌および皮膚片の混入の防止.日本輸血学会雑誌 49:761-766, 2003
6) de Korte D, Curvers J, de Korte WL, et al:Effects of skin disinfection method, deviation bag, and bacterial screening on clinical safety of platelet transfusions in the Netherlands. Transfusion 46:475-485, 2006
7) McDonald CP:Bacterial risk reduction by improved donor arm disinfection, diversion and bacterial screening. Transfusion Medicine 16:381-396, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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