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学会だより 第54回日本臨床検査医学会学術集会
ポストゲノム時代の臨床検査へ
著者: 真里谷靖1
所属機関: 1青森県立中央病院臨床検査部
ページ範囲:P.239 - P.239
文献購入ページに移動 第54回日本臨床検査医学会学術集会は,高橋伯夫大会長(関西医科大学臨床検査医学講座教授)のもと2007年11月22~25日までの4日間,「医療を活かす臨床検査」をメインテーマとして大阪国際会議場で開催された.今回は第47回日本臨床化学会年次学術集会,第50回近畿臨床検査技師会および臨床検査医学会近畿支部総会と4学会が合同開催されたこともあり,会場は期間を通して大盛況であった.話題であった大会初日夜のユニバーサルスタジオジャパン(USJ)での交流懇親会は,(筆者は都合で出席できなかったが)参加者にお聞きしたところでは,少々寒かったもののサービス満天のアトラクションで本場大阪のエンターテインメントを十分満喫できたとのことであった.
講演は盛りだくさんだったが,特別講演が2つあり,1つは筑波大学村上和雄先生による「心と体の関係を遺伝子で解く」で,精神的因子と遺伝子発現の関係,遺伝子発現の調和を保つ「サムシンググレート」の存在などについてお話をいただいた.もう1つは先端医療振興財団の井村裕夫先生による「病因論の新しい展開―ゲノムから個体へ,そして集団へ」で,遺伝子発現が細胞の世代を越えて維持される発達プログラミングについてお話をされた.これはいわゆるエピジェネティックな変化で,様々な疾病の病因を考えるうえで注目すべきテーマと考えられた.また招待講演の演者は,あの「フォークル」で名を馳せた九州大学の北山修先生であった.昔ラジオでお聞きした懐かしい語りを満喫したものの講演内容は難しく,改めて「心の物語のつむぎ方」が容易ではないことだけは理解できた.
講演は盛りだくさんだったが,特別講演が2つあり,1つは筑波大学村上和雄先生による「心と体の関係を遺伝子で解く」で,精神的因子と遺伝子発現の関係,遺伝子発現の調和を保つ「サムシンググレート」の存在などについてお話をいただいた.もう1つは先端医療振興財団の井村裕夫先生による「病因論の新しい展開―ゲノムから個体へ,そして集団へ」で,遺伝子発現が細胞の世代を越えて維持される発達プログラミングについてお話をされた.これはいわゆるエピジェネティックな変化で,様々な疾病の病因を考えるうえで注目すべきテーマと考えられた.また招待講演の演者は,あの「フォークル」で名を馳せた九州大学の北山修先生であった.昔ラジオでお聞きした懐かしい語りを満喫したものの講演内容は難しく,改めて「心の物語のつむぎ方」が容易ではないことだけは理解できた.
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