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文献詳細

雑誌文献

臨床検査52巻2号

2008年02月発行

文献概要

海外文献紹介

血清シスタチンCは1型糖尿病における潜在性冠状動脈硬化の進行を予測する

著者: 鈴木優治1

所属機関: 1埼玉県立大学短期大学部

ページ範囲:P.168 - P.168

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 腎機能は冠状動脈硬化の重要な決定因子であり,血清シスタチンCは新規のGFRの正確な尺度であり,冠状動脈疾患と死亡率の予測因子である.著者らは1型糖尿病において,①シスタチンCが潜在性冠状動脈硬化(subclinical coronary arteriosclerosis;SCA)の進行を予測し,②血清クレアチニン,GFRおよびアルブミン排泄速度よりもSCAの優れた予測因子であると仮定し,これらの点について検討した.冠状動脈の石灰化は1型糖尿病患者509人を対象としてCTを用いて2.5年前後の間隔で2回測定した.SCA進行の予測因子は逐次ロジステック回帰により選択されたモデルにおいて解析した.選択されたモデルでは,シスタチンC,年齢,基準の冠状動脈石灰化,性別,糖尿病罹病期間,収縮期血圧およびHDLがSCAの予測変量として有意であった.この逐次モデルは血清クレアチニン,GFRあるいはアルブミン排泄速度を用いる他の競合モデルよりも良好な予測性を示した.1型糖尿病においては,シスタチンCはSCAを適度に予測することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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