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低身体活動はFTO rs9939609の体脂肪蓄積への影響を強める
著者: 鈴木優治1
所属機関: 1埼玉県立大学保健医療福祉学部
ページ範囲:P.524 - P.524
文献購入ページに移動 脂肪量および肥満に関連したFTO遺伝子の変異がBMIおよび肥満と関係することが示されている.著者らはFTO変異の肥満,2型糖尿病および関連遺伝子型を含む代謝特性への影響について検討した.FTO rs9939609の多型性を5研究グループからなる約1.8万人において解析した.2型糖尿病群3,856人および正常なグルコース耐性対照群4,861人の検討では,rs9939609 minor A-alleleは2型糖尿病と関係があった(odds比1.13).この関係はBMIの調整によりなくなった(odds比1.06).中年者17,162人では,A-alleleは過重体重(odds比1.19)および肥満(odds比1.27)と関係があった.さらに,体重,ウエスト,脂肪量および空腹時血清レプチンのような肥満関連の量的特性はA-alleleキャリアにおいて著しく上昇していた.FTO rs9939609遺伝子型と身体活動には相互作用が認められ,身体的不活発の同形接合体のリスクであるA-alleleキャリアは同形接合体T-alleleキャリアに比べてBMIが1.95±0.3kg/m2増加していた.
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